春日井市部活動指導員研修会
新型コロナウィルスの感染拡大は、小中学生の部活動にも大きな影響を与えていますが、安全に活動を再開していくためには何を心がければいいのでしょうか?
今回、そのポイントとなる「感染」、「ケガ」、「熱中症」の3つについて、春日井市部活動指導員の方々に、当法人の理学療法士がお話をさせていただきました。
一つ目は「感染」です。ウィルス感染への不安は長期自粛の後も続きますが、感染予防の基本となるのはやはり、三密(海外でも3 Cs=closed spaces, crowded places and close-contact settingsと言って注目されています)の考えです。今では当たり前となったマスクの着用、手洗い、換気、ソーシャルディスタンスについて科学的な裏付けをもとにお話ししました。そして学校生活や部活動における具体的な感染対策についても、細かくお伝えしました。
二つ目は「ケガ」です。長期にわたる活動制限や運動不足で、こどもたちには体重増加や、体力低下がみられています。安全な部活動再開にあたっては、コンディションチェックと運動の負荷量調整、ケガ予防のエクササイズが重要になります。この3つをしっかりと守ることで、ケガの予防が期待できます。
三つめは「熱中症」です。この時期最も気を付けなければならないことは、この「熱中症」です。今年は長期休校で十分な活動ができない状態のまま梅雨に入り、例年よりも雨の日や涼しい日が多かった影響で、暑さに対する体の準備が整っていません。今回は、そのあたりも加味し、効果的な水分・塩分補給、適切な体の冷却法、現場でできる初期対応についてレクチャーしました。暑熱環境における体調不良では常に熱中症を疑うことが大切となります。
今年の夏は、いろいろなことに注意が必要な、今までとは趣きの異なる特別な夏です。ぜひ、「感染ゼロ」、「ケガゼロ」、「熱中症ゼロ」で、思い出深い夏にしてほしいものです。
(文責 あさひ病院リハビリテーション科 理学療法士 宮地庸祐)